topimage

2017-06

剣山-三嶺 縦走 魔の谷編 - 2012.11.03 Sat


     
2012  1104   SUN DAY
 
      小話  
|||||
縦走 魔の谷編    |||||
               

20121103GP9102.jpg  
   
   
    
週末のグランパース前線基地、
来たる遠征にそなえて、装備の点検整備で慌ただしい。
GP後方支援メンバーが次々と集まってくる。


 |||||||||||||||  GP試登編  |||||||||||||||||||

   エスケープ・ルート 死闘編

   20121030yuso8964.jpg

そのときは、
天使のささやきに聞こえた白髪小屋からの北谷へ下るルートへの誘惑が、
実は小さな悪魔くんのつぶやきだったか?

地図上にはたしかに「熟練者コース」とあったのだが、
いざ下り始めてみると‥たしかに、

その、まるで斜面が立っているような谷のルートは、靴のエッジを立てて
歩かねばならぬほどに急峻で‥

しかも、この谷は自然崩壊がすすんでいるためか、
足元は崩れるガレキでグズグズな状態で、その一歩一歩が、
厳しい緊張を強いられる行軍となり。


20121030jyuso8983.jpg

熟練者コース? 

 いやいや‥ヘタをすると、これは " 遭難コース " である。

 そして極めつけは‥
 この谷あたりの森には‥クマが生息している、らしい。

 四国のツキノワグマは絶滅寸前な危機的状況にある中、
 この森一帯にはまだ彼らの世界が残っているらしい。

 最近でも目撃情報がつづき、
 熊の爪の跡や糞が確認されている‥って、ほんまか!

うむ、こ、これは‥かなり興奮する局面ではあるが、

ちょっと怖いなと思う半面、
ツキノワグマと会えたらいいのになぁ〜との想いが募ってくる。
なるほど‥ここの森は、彼らが生きるのにふさわしい深き森である。

 そこで我々2人は‥熊一族との無益な争いを避けるために
 大声で歌を歌いながら下ってゆくことになったのだが‥

 その歌は‥なぜか " アルプスの少女 ハイジ " 。

 
♬ ヨ〜ロォ ヨ〜ロォ レイホォ〜 レイホォ〜 ♪

    口笛はなぜぇ〜 ♪ 遠くまで 聞こえるのぉ〜  ♪




    20121030jyuso9005.jpg



斜面を下る道は
、たえず崩壊が進行しているために、
ほとんどが消滅していてルートを目視できないし、その上に‥この季節、
落ち葉が厚く降り積もっていて余計にルートが分からない。


  ♬ ヨ〜ロォ ヨ〜ロォ レイホォ〜 レイホォ〜 ♪

ゆえにオッカー司令官は、
地形図を読みながらの、ほとんど独自のルート開拓を強いられ
ときどきに‥ 
 

     ♬ ヨ〜ロォ ヨ〜ロォ レイホォ〜  ♪

 現れるコースの目印である赤いテープを追っていく。

 その赤いテープも、
♬ ヨ〜ロォ ヨ〜ロォ レイホォ〜 レイホォ〜 ♪

 
なかなか見つけられない場合がほとんどで‥
 なかなか歩みは進まない。

 さらに空はいつのまにか雲がひろがっていて雨の気配が近く、
 日暮れが迫ってきている森は、はや足元が暗くなってゆく。


    20121030jyuso9007.jpg  


それでもオッカー司令官のルート取りは正確だった。
地形を読みながら着実に遠く点在する赤いテープをトレースしてゆく。

それにしても‥歩きながら感じるのは、
この森の、驚くほどに静かに満ちている野生の空気感だ。

ここは‥人間の存在がほとんど感じられない。
かつてここに踏み入ったのは、猟師か‥ひとにぎりの登山者だけだったろう。

人間の存在に関係なく成り立ってきた森がそのままに在る。

だから私たちは自分が、
私たちの知らない世界に足を踏み入れた " 客人 " であるような
謙遜とも遠慮ともいえる謙虚な感覚が生まれてくるのだ。

たしかにこの森は " 彼らの世界 " だ。


20121030jyuso9037.jpg

やがて、地形図上ではほぼ谷を降り切ったかと思われたころ、

 夜が忍び寄りつつ 暗くなる沢の木立のなか、

 その樹が 立っていた。
 

      20121030jyuso9041.jpg


 足がとまり、声を失い、ただ立ち尽くして‥

 ・・・・・・・。

   困難なる迷宮を抜けたら、
   未知なる王宮に招かれて、そして‥そこで‥

   王に接見を許されたかのような‥

 われわれは「 認められ、許された 」との想い強し。

 王の樹に‥深く感謝せり。


20121030jyuso9058.jpg

 王宮をあとにして‥ついに沢下りを終えて
 あとは人間の社会へ帰るルートである " 林道 " の終点へ。

 しかし、地形図ではほんのちょっとの距離に見えた林道へのコースは、
 なんと標高差200mを一気に直登する " 心臓破りの壁 " だった。
 
 すでに12時間近くを歩き通してきて、
 最後の難所:恐怖の谷を乗り切ったばかりの我々2人は、
 危うく心がポッキリと折れそうになるが、

 とにかくもその直登を越えなければ 
 お家に帰れないのは明らかなので、覚悟を決めて最後の力を一歩に込める。

 ほんまにこの最後の標高差200m直登は
 体力的にも精神的にもギリギリの限界を試されたようでキツかった。

 でもまぁ〜登り切ってしまえば、
 それもただの武勇伝ではあるのだが‥1日の最後がアレではねぇ〜
 神様の‥意地悪!


そして‥そんな文句や愚痴をたれる我々に対し、
天の誰かは、まだ足らぬか‥とばかりに、もうひとつのジョーカーを
切り札にもっていた。


20121030jyuso9060.jpg

 林道も越えて‥
 クルマを停めてある登山口Pまであと15分ほどの地点。
 辺りはもう真っ暗だったが、
 目の前の眼下にはもう街灯の灯りがポツポツと見えている。

やっと着いた‥と誰もが思うところ、
林道からまた登山道へ入っての、最後のファイナル・アプローチ。

真っ暗な森の道をヘッドランプを頼りに下ってゆくと
なんとゴール目前、その森の登山道上で。

 ルートを見失う。

12時間を歩き通して、あの魔の谷をもルートを見失なかったのに
残り10分の‥あまりに普通の登山道で迷ってしまった。

ここでもやはり冷静で的確なオッカー司令官の指示で、
ほどなく正規ルートへ復帰できて事なきを得たのだが、

われわれは、心痛くてちょっと恥ずかしい教訓を得たのであった。

 " 油断したときに 危険は忍び寄る。"

 

 |||||||||||||||  GP 油断大敵チーム  |||||||||||||||||||


今週、天候を睨んでKSB登山隊は 剣山-三嶺縦走へ向かう。

この遠征には急きょ、北アルプスの山小屋で半年間働いて、
先週帰還したばかりのヒロセクス女史も後方支援で参戦となった。

標高2500mを越えた高地で生活してきた同女史の、
高度順応したであろう心肺能力を買っての起用である。

頼むで、ヒロセクス。








スポンサーサイト

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://439motoyama.blog35.fc2.com/tb.php/170-3834f351
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

KSB GP 剣山-三嶺 縦走レポート vol.1 «  | BLOG TOP |  » 母の転院

プロフィール

yamagarara

Author:yamagarara
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

ウェザーニュース

雨雲レーダー

リンク

このブログをリンクに追加する

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (474)
棚田・里山 (9)
野鳥 (5)
棚田の虫 (3)
棚田 (0)
里山 (3)
生物多様性 (0)
環境保護 (1)
農業 (1)
無農薬・有機農業 (1)
虫 (7)
野鳥・虫 (1)
チョウ・蝶 (6)
アゲハ蝶 (1)
田植え (2)
野いちご (1)
カミナリ (1)
奥田シェフ (1)
ホタル (5)
原発 (1)
梅雨 景色 (1)
両生類 (0)
旅 (1)
カエル (5)
トンボ (1)
カマキリ (0)
火星探査 (3)
ハエ アブ (2)
ヘビ (2)
トカゲ (1)
スモモ (1)
写真展 (1)
蛾(ガ) (1)
みち草アート (1)
ユンボ (1)
カタツムリ (0)
宇宙 (6)
登山 (14)
子ども (4)
花 (2)
本 (1)
学習 (1)
写真物件 (1)
日記 (1)
映画 (1)
爬虫類 (1)
マテ貝 (2)

アクセス解析

証拠金

i2i アクセス解析

全国送料無料

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード