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2017-08

母ちゃんのいなりずし - 2014.03.03 Mon

  
    >> SHINRA DEEP STORY

      
2014  0303 MON DAY
 

     小話  
|||||
  母ちゃんのいなりずし  |||||


  Exported Image_2014-03-03 00-53-02
  
  
  3月の2ノ日、雨上がりの日曜日、
  来たる春に備え実家へ帰省。

  老いた両親ふたりだけの私の実家では、ちょっとした日常のアレコレが
  ムリが効かなくなったふたりではなかなかデキないことが多くなり、

  昨年の秋に、90歳の父が免許を大政奉還してしまってから
  大きな買い物もままならない。

   ふだんの買い物は、80代半ばを迎えた母が
   半径10km圏内をまだまだ元気に原付きバイクで走り回っている!

  そんなこんなな実家帰省任務が通常定期便になっている。
  そして今回の実家帰省便で我が家族は " ある特別任務 " を秘めていた。

  それは・・

 
  Exported Image_2014-03-03 01-43-37


   その特別任務とは・・
   わたしの母ちゃんが手になる " いなりずし " を伝授してもらうこと。

  いまさらに、こんなところで宣言するのもナンだが、
  わたしは子供の頃から母ちゃんの手になる " いなりずし " が大好きなのだ。


   やや大振りな母ちゃんのいなりずしは・・
   その黄金色に煮立てられた甘く香り立つ煮汁がジュワッとしたたるアゲが
   ダシの効いた具だくさんのすし飯をいっぱいに孕み、
   
   ずしりと手になるそのひとつを口に頬張れば、

   あぁ〜・・まずアゲからじゅわりと甘い汁が口にひろがり
   おくれてくる酢飯のさっぱりとしたさわやかな味覚が双方相まみえるや
   なんという味わいの妙がなせるのか、
   その、いなりずしがいなりずしたる所以の美味しさたるや!
   
   あぁ〜! 
   これを書いているだけで、今すぐ、いなりずしが喰い・・たく、なる。
   だ、だれか!  私にいなりずしを・・!




   ||||||||||||||||||||||| いなりずし解放戦線 ||||||||||||||||||||||||||


  話をもとにもどそう。

  これまでの半世紀におよぶ私の長いイナリズシ人生のなかで
  ゆく先々で百様のいなりずしを口にしてきたが、

  まことに遺憾ながら・・
  母ちゃんのイナリと真っ向勝負できるような、これは!・・と思える
  一品にはまだ出会えていない。

  宣言せねばなるまい!
  母ちゃんのつくるいなりずしは、日本三代稲荷のひとつに数えられよう。
  それが、自分の育った味・・とは分かっていても・・だ。
  
  ん? だとすると・・

  この世界には、母ちゃんの数だけ " 日本三代稲荷 " が存在するの・・かな?
  そ、それでイイのだ。


  
  Exported Image_2014-03-03 01-51-55
 

 
  そしてここ数年来、
  ある切迫した想いが浮かんでは消え、消えては浮かびながら
  その焦燥感は増すばかり。

  わたしの母ちゃんの齢も80歳代後半、その歳を考えれば・・ 
  いつまでもは・・
 
   いつか母ちゃんが稲荷ずしを作れなくなる時がくる。
   そうなるともう、あの味は永遠に味わえなくなるということ・・と。
   それは・・ひじょうに イカンのではないか。

   いままで母ちゃんが元気だったから良かったが、
   わたしたちは あまりに迂闊ではなかったか!

  うむ、ならば今のうちに、
  母ちゃんから、そのいなりずしを伝授してもらわねばならぬ・・と。


  Exported Image_2014-03-03 00-49-33



  帰省を前に、
  母には前もって、さらりといなりずし伝授の意向を伝えて
  迎えた日曜日なのである。

  カメラとメモを卓に置いて、
  わたしの家族総出で母ちゃんと台所に立つ。

  やや焦燥感にせきたてられている私の意はゆるぎない。


    ちょっと母ちゃん・・待って!
    その・・塩は・・何グラム入れるの?


    何グラムて聞かれてもなぁ〜、味見ながら適当でエエよ。

    いやいや・・それじゃイカンのよ。
    ちょっと待ち! もう一回、その塩の量 計るから!

    もぉ〜はよせな、冷めてしまうよ!
    

  20140302inari1730.jpg



  そして2時間あまりで・・ついに、
  我が人生初の手になる40個あまりのきつね色に輝くいなりずしが並ぶ。

  写真のいなりずしは、見よう見まねで私と家内と子どもたちが握ったから
  形、大きさがバラバラの不揃いなイナリ達。

  そして皆が並び座った卓には、
  これまた海の香り高き  " 鯛(たい)の潮汁 " が添えられ、
  いただき・・ます!

  いよいよ 一口・・( 静かに目を閉じ ) ・・あぁ〜〜 う、うまい。

  これぞ母ちゃんの味である。

     ↑ 今回はすべて母ちゃんが作ったんだから
       それも当然だろう(怒)。


  
 
   ||||||||||||||||||||||| 世界いなりずし保存育成協会 ||||||||||||||||||||||||||


   さて、実はこれからが正念場である。

   伝授された方法で、今度は自分でつくってみて、
   味の再現を見極め、何度も試み、その術を完成していかねばならない。

   これから週一回のペースでいなりずしに臨む覚悟である。


     まっ、とにかくも、かあちゃん!  
     やはりあなたのいなりずしはとっても美味しかった。

     ごちそうさま でした。

  



 
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