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2017-06

ヤマガラ飛翔絵巻 - 2015.02.01 Sun

 

 >> SHINRA  DEEP  FIEL STOR
Y


  |||||||||||||  2015  0202  MON DAY  ||||||||||||||



     小話 [  ヤマガラ 飛 翔 戯 演 舞  ]


  Exported Image_2015-02-01 23-06-01


  むかしむかし・と言っても先週の土曜日のことじゃった。

  前日に大寒波に見舞われ白く輝き連なるサヌキの山々を見ていた
  ひとりの初老のおじさんは ある想いに駆られて 居ても立っても
  いられなくなったんじゃな。

    山ではいっそう寒さ厳しかろうて・・
    コトリどもも飢えておるじゃろうな。

  そうして朝早くそのおじさんはピーナッツと写劇機を手に山へ向かいました。

 



  20150131yamagara4764.jpg

  

   ことりおじさんは、ウッスラと雪が覆う山道にさしかかり
   こんなときのためにと用意していた鎖を車輪に巻きつけて登りましたが

   その雪も北斜面の陰になるところだけのことで
   前日に降り積もったはずの雪はおおかた溶けてなくなっていんじゃな。

   おかげで ことりのおじさんは
   山頂直下の、まったく雪のない車停め場についたときには、
   鎖をガラガラ唸らせて こっ恥ずかしい姿じゃったとな。



  20150131yamagara5329.jpg


  いつもの赤い屋根の小屋に陣取ったことりのおじさんは
  すぐさま10羽ちかいヤマガラたちに歓迎されてウレシそうじゃった。

  ほんまのところヤマガラたちのお目当ては
  おじさんの持っているピーナッツじゃったのだが、そんなことは
  ことりが好きなおじさんにとってはどうでもいいことじゃった。



      20150131yamagara45137a.jpg


  ことりのおじさんがこの山へ通い始めてもう10年になるかな。

  あるときから、
  そして写撃機を使ってヤマガラたちの飛ぶその稀有なる優美な姿を
  羽ばたくその姿容を絵にしたいと撮り始めたんじゃが・・

  びゅ〜っ・・と飛んでるコトリを写し撮ることは、
  おじさんの想像をはるかに越えてとってもむつかしいことじゃった。
  
  むかしは 36枚撮りフィルム × 5本 = 180枚 撮って、
  写真屋さんから現像が返ってきてワクワクしながら開けて見ても
  ほとんどが、何も写っていないか、ぼんやりとナニかが写っている
  そんな写真ばかりでひとり肩を落とし涙を流し・・

  さらに追い打ちをかけるように、
  垂れ流しに近い出費を責められては拳を握りしめていたそうな。

  しかし 時代は進んで昨今にあってはデジタルな写撃機を使い
  湯水のようにタダでカット数を使えることもあって、苦言を言われることも
  なくなり多少心安らかに山へ向かうことになってるそうで・・
  



  20150131yamagara4288.jpg


  そのおじさん自慢のデジタル写撃機も
  飛ぶ鳥を落とす勢いのある目覚ましいデジタル技術進化に取り残され

  日々、最新鋭機のニュースを見ては
  指をくわえて鼻水を・・いや、ヨダレを垂らしていたそうじゃが
  買えないものは買えないことりのおじさんに残された手段は・・

  ただただ撮る、撮って撮って撮りまくる・・という、
  下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるかも・・的な、飽くなき現場経験だけが
  わずかな持ち駒じゃったんじゃな。




    20150131yamagara45976a.jpg


  たしかに、1000カットちかくも撮ってみれば
  そのうちの何カットかには、ヤマガラたちのあの夢見た飛翔の姿があり
  それだけでことりおじさんは胸熱くなり見つめておったそうな。



      20150131yamagara4289a.jpg


  何度も何度も山に通うにつれ、経験というものはおそろしいもので
  いつのまにか おじさんの写撃術にも工夫がみられるようになったそうな。

  いや、それは工夫と言うものではなく
  あれこれしているうちにいつのまにかそうなっていた・・というような
  そんなことなんじゃろうが・・

  いつのときだったか、
  ある日、写撃機を構えたおじさんを見た通りがかりの者は、
  あやつはコトリたちとダンスを踊っている変わり者じゃ・・と
  村人たちに語ったそうな。



  20150131yamagara5485a.jpg



  この日も 前の年の山行で痛めた左脚をかばいながらも
  嬉々としてことりたちと不器用に踊っている姿が村人に目撃されたそうな。



    20150131yamagara44912a.jpg

 

  この日ことりのおじさんは、
  983カットを撮り終えたところでとうとうピーナッツが底を尽き
  やっと山を下りたそうじゃ。



  20150131yamagara5586.jpg


  メモリーいっぱいの写撃データを抱え、この日の成果への期待に
  胸ふくらませたおじさんが、奥さんと息子が待つ家に帰り着いたのは
  陽も傾きかけた夕方のことじゃった。

  おそい昼食のラーメンを急ぎかっこみ、
  いそいそと電子頭脳機の映像装置の前に座って記憶貯片機をセット

  ドキドキしながら画面を見つめ・・
  その日に撮った絵を次から次へと・・送っては消し 送っては消し・・
  やはりほとんどボツな絵ばかりがつづいて、

   おじさんはちょっと泣きそうになったんじゃが、

  100カットあたりを過ぎたころじゃったか?
  信号入力盤の [ delate ] を叩く指が ハッと止まったそうな。 
  
  そのとき画像映写機の画面には

   日の光に透けて羽をいっぱいにひろげたコトリの姿が
   大空を背景に飛んでいたそうな。
  


    20150131yamagara5941a.jpg


  おじさんにはワルイが、
  言ってみればその写真絵図はかなりピンぼけだったのじゃが、

  あまりに喜んでその絵図をじっと見つめているおじさんは
  それ以上のことは言い出しかねる空気じゃったから・・

  わしもぐっとこらえて見守ることにしたんじゃな。



      20150131yamagara44871.jpg


  たった1カットに小躍りしていたおじさんは
  やや興奮を抑えながらまた映像機の絵図を送りはじめたんじゃが、

  この日のおじさんはどうやら天に愛されていたようで
  いつにない数の当たり絵図が得られたそうな。



  20150131yamagara4190a.jpg



  たとえそれが 確率 1000分の11。
  つまり 写撃率はたかが 0.11パーセントなのだと知ったとしても
  おじさんのゴキゲンは揺るがなかったじゃろ。


       20150131yamagara45499a.jpg



  ことりのおじさんにとっては
  いい絵図が撮れたから良かった・・ということではなく、
  いい絵図を得ることで、さらなる ことりの魅力に触れ得たことが
  喜びじゃったんじゃな。



    20150131yamagara4573a.jpg



  撮影の合間の、ちょっとティータイムのときも
  戯れてくることりたちのその愛らしき仕草にうっとりしていたそうな。
       



  20150131yamagara5956a.jpg



  おじさんはいつかこんなことをブツブツ言っていた。

   どうして、なぜに、こんなにも美しく愛らしい生物が
   いったいどうやったら創られると言うんじゃ。
  


  20150131yamagara5936a.jpg


  もし人類の手で
  これと同じ美しさと機能を備えたモノを作り出そうとすれば
  それがもしできるとすれば 
  まだまだはるか未来のことになるじゃろうて。




   20150131yamagara44974a.jpg
 

   映像機に映る絵図を見ていたおじさんは、
   ふと あるアイデアを思いついたらしいんじゃな。

   それが今日の絵巻のなかにいくつか出てくる白黒写絵図なのだ
   というんじゃが、

   これのどこがそのアイデアなのか不審に感じて聞いてみたんじゃが
   おじさんが言うには、


    ピンぼけの写真はボツになるところだが、
    それを白黒変換した画像にするとだな・・なんだかちょっと

    ボケ具合がかえっていい雰囲気を漂わせているような・・
    そんな気がするんじゃな!



   と、なんだか子どもだましのワザにしか聞こえないのだが
   まぁ〜おじさんはそれでひとりウフッと笑っているようなので
   それ以上のことは言えないことになってしもうた。



         20150131yamagara45792a.jpg
  20150131yamagara6054a.jpg


   
      20150131yamagaraa5940.jpg





  今回のヤマガラ飛翔絵巻は、いつもより多めに回して・・じゃなく、
  いつもより多めにアップしておるようじゃが、

  まぁ〜それだけ この日のことりのおじさんはウレシかったんじゃろう。

  まぁ〜皆の衆、ここは優しく見守ってあげてつかぁ〜さい。
  しかし今の様子では今週中にもまた山へ行く気配が濃いようじゃから

  いつまでもは笑ってはおられんぞ・・という声やむなしでしょうな。
  ひとりよがりな歌声は時にうっとしいものですから。

  まぁ〜これらヤマガラたちの絵図を見たどなたでも
  ちょっと心ひかれでもしているようでしたら、
  
  ことりのおじさんの無意識化にあるその本意は、多少とも
  報われることでありましょう。



       ではみなさま 謝謝 再会 。
   








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そろそろ・・・

遂にうちで『天狗のやまがら写真展』で写真家デヴューですねv-16
今年はギャラリーを写真展に使おうと思ってます。
うちは写真にはちょっとキビシイですからね!
基本断ってますから・・・
「ハイ合格です!!」
日程を決めたいと思いますので、近々連絡お待ちしています。


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